本来はVBEというエディターを使用して、プログラミング言語を入力していくのですが、いきなりそれをやっていくにはハードルが高いので、まずは【マクロの記録】という機能を使って簡単なマクロを作ってみましょう。【マクロの記録】とは録画機能のようなもので、開始ボタンを押してから終了ボタンを押すまでに行った操作をそっくりそのまま記録して、後からそれを実行することができます。それではエクセルを開いて準備してください。
エクセルVBA-自動記録
マクロの記録
まずは【マクロの記録】の使い方から。VBA関係の操作は上段リボンの【開発】タブの中にあるのですが、【開発】自体がない場合は非表示になっているので、ユーザー設定から変更して表示しましょう。
【開発】タブが表示されるのでクリックし、その中の【マクロの記録】をクリックする。
マクロの記録画面が表示されるので、マクロの保存先が【作業中のブック】であることを確認してそのままOKをクリックする。※マクロ名は後で選択するので覚えておいて下さい。
すると画面左下に「マクロの記録を実行中です。クリックすると記録が停止します。」とコメントがされるボタンが表示される。この状態になってから再度このボタンをクリックするまでの間、エクセル上での操作を全て記録します。
試しに簡単な操作を記録してみましょう。
①セルA1を選択(すでに選択していてもセルA1をクリックすること)して、1を入力する。
②セルB1を選択して、2を入力する。
③セルC1を選択して、=SUM(A1:B1)を入力する。セルC1には当然3という数値が返ってきます。
④記録を終了するので左下のボタンをクリックする。
これで『セルA1に1を入力して、セルB1に2を入力して、セルC1にその二つを合計する数式を入力する』というマクロが記録されました。
試しに記録したマクロを実行しますので、一旦セルA1~セルC1をdeleteキーで削除してください。それから上段リボンにある【マクロ】をクリックします。
マクロ画面が表示されるので、先程作成したマクロ名を選択している状態で右側の【実行】をクリックします。正しく記録されていれば瞬時に先程と同じ値と数式が入力されたはずです。
これが【マクロの記録】です。『それがどうした?』と思った方もいるかと思いますが、これを自由自在に扱えるようになると何万行もあるデータから必要な情報だけを抽出して、好きな形に一瞬で作り替えることも可能となります。ただしそこまでのものを作るには【マクロの記録】だけでは不可能で、プログラムを自分で作っていく必要があります。
それでは今作ったマクロのプログラムを見てみましょう。【開発】タブにある【Visual Basic】をクリックします。
今開いているファイル名の左側の+をクリックして展開する。
今開いているファイル名の左側の+をクリックして展開する。その中の【標準モジュール】の左側+をクリックして展開すると【Module1】という項目があるのでそれをダブルクリックします。右側に表示されたのが先程【マクロの記録】を使って記録した操作を表すプログラムです。
①マクロの基本はSubで始まり、その次にマクロ名(今回はMacro1)が入り、マクロ名の後ろに()を付けるのが基本形。
②セルA1を選択する。
③選択されているセル(セルA1)に1を入力する。
④セルB1を選択する。
⑤選択されているセル(セルB1)に2を入力する。
⑥セルC1を選択する。
⑦選択されているセル(セルC1)に=SUM(RC[-2]:RC[-1])を入力する。※RC[-2]:RC[-1]はA1:B1のこと
⑧セルD1を選択する。
⑨マクロの終了。Subで始まったプログラムはEnd Subで終了する決まり。
【マクロの記録】を使うと裏で勝手に上記のようにプログラミングをしてくれています。
マクロファイルの保存
マクロファイルを保存するには通常のエクセルファイルとは違う種類に変更する必要があります。名前を付けて保存の画面で【Excel マクロ有効ブック】を選択して保存します。これにしておかないとせっかく作ったマクロが消えてしまいますので注意してください。
まとめ
【マクロの記録】の使い方を紹介しました。これだけでは今一つ使い方がわからないという方も多いかと思いますが、発想しだいでは【マクロの記録】だけでも十分使えます。どんな操作もそっくりそのまま記録してくれて、好きな時にそれを実行することができますので、試しにいろんな操作を記録・実行してみて下さい。※予期せぬことが発生することがありますので重要な資料で試さないようご注意ください。
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