名簿などを作っている時に、名前を姓と名に分けて入力するか、スペースを空けて一つのセルに入力するか迷う時があります。後々後悔することもしばしばありますが、そんな時に便利なのがフラッシュフィルです。一つのセルに入力されている名前を姓と名に一瞬で分けてくれます。逆に姓と名が別々になっているものを一つにするこも可能です。実に簡単なので覚えておくと何かと便利な機能です。
Excel-フラッシュフィル
こんな時に便利
- 一つのセルに入力した名前を姓と名に分けたい
- 別々に入力した姓と名をスペースで区切って一つにしたい
- 顧客のメールアドレスのドメインだけを抜き出したい
名前を姓と名に分割する
早速やっていきましょう。下の図のように一つのセルに入力された名前を姓と名に分けたい時に役立つのがフラッシュフィルです。文字列関数を使って分けることもできますが結構面倒です。フラッシュフィルを使うと一瞬で分割できるので始めてやった時は感動すると思います。
姓と名が一つのセルに入力された名簿一覧
まずは最初の行に入力されている「大阪 太郎」の姓である大阪を入力する。大阪を入力したセルB2を選択している状態でフラッシュフィルを実行する。図のように上段リボンから選択しクリックしてもいいですが、ショートカットキーCtrl+Eを使った方が手早く実行できます。
フラッシュフィルを実行する
すると全員の姓だけが一瞬で抽出されます。この場合はExcelがスペースを区切り位置の規則だと認識し、スペースまでを抽出しています。スペースには全角と半角が混ざっていますが、どちらも同じ規則と認識して上手く抽出されています。
フラッシュフィルの実行結果。姓だけが抽出される。
同様に名の列もやってみます。最初の行に太郎を入力し、フラッシュフィルを実行します。
名も同じくフラッシュフィルを実行する
見事に一瞬で名だけが全員分抽出されました。
フラッシュフィルの実行後。名が全員正しく抽出される。
ポイント
フラッシュフィルを使う際には条件や規則性に注意が必要です。
・元の値が隣にあること
・１列ずつ処理すること（複数列は同時に処理できない）
・横方向への抽出はできない
・区切り位置となる明確な規則があること（スペース,@,-など）
別々になっている姓と名を結合する
今度は先ほど分割した姓と名を、元通り一つのセルに結合します。名がある列の隣に抽出するので、セルD2に大阪 太郎と入力し、そのセルを選択している状態でフラッシュフィルを実行します。
今度は別々に入力された姓と名を結合する
結合された名前が全員分抽出されます。尚、元の値ではスペースに全角と半角が混ざっていましたが、結合後の名前は最初の行に入力された状態になるので全て半角スペースで区切られた状態となります。引き続きメールアドレスを同じように処理していきます。
フラッシュフィル実行後。結合された名前が全員入力される。
メールアドレスを分割・結合する
同様に最初の行にaaaを入力してフラッシュフィルを実行します。
同様にメールアドレスも実行してみる
＠マークの前までが全員分抽出されました。これはExcelが＠を区切り位置だと認識し、それより前の文字を抽出した結果です。
＠マークから前のアカウントだけが抽出される
同様にドメインも実行してみます。
ドメインだけを抽出する
＠マークから後ろのドメインが抽出されました。最後に分割したアカウントとドメインを使ってメールアドレスを抽出します。最初の行にaaa@abc.comを入力してフラッシュフィルを実行します。
アカウントとドメインを＠で挟んで結合
アカウントとドメインの間に＠マークが入ったメールアドレスが抽出されました。
結合されメールアドレスが完成する
注意ポイント
区切り位置に明確な法則があればフラッシュフィルで分割が可能なので、電話番号や郵便番号を数字だけにすることも可能。ただし住所については正しく分割することはできません。都道府県を明確な区切り位置とは認識できず、”大阪府””和歌山”という風に文字数での抽出となり、正しい結果にはなりません。
分割された住所を結合することは可能です。
まとめ
名簿や住所録を扱うことが多い方は、今回のような作業が発生することがしばしばあると思います。似たような機能に【区切り位置】というのがありそれを使う方法や、文字列関数を使う方法もありますが、今回のようなパターンの時はフラッシュフィルを使うのが一番簡単で速いと思います。ぜひご活用ください。
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